外国籍駐在員に対する社会生活

26/10/2017 ニュース VBP

駐在員でも医療保険を納付し、治療を受けるときは保険機関からの手当てを受けることが出来る。しかしながら、保険対象病院のサービスが悪く、保険手当を受けるための手続きが複雑ので、実際上頼りにならない。この部分では日本人駐在員に対するハノイでの生活を簡潔にまとめる。

① 住宅

ベトナムの首都ハノイ市は、元々外国人用の住宅は不足していたため周辺諸国と比べて割高であったが、進出企業の急増に伴って、物件の不足は一層深刻になってきている。最も駐在員に人気があるのが、外資系のサービスアパートである。 この1年ほどで概ね30%以上価格が上昇している。最近では2ベッドルームのもので2,000米ドル半ばから3,000米ドル前半、3ベッドルームのものでは、3,000米ドル後半のものまで出てきている。

家賃は家一軒や高級マンションをまるまる借り受ける場合で月1000~1500USD前後からある。ただし、この場合には大家が個人のケースが大半であり、公式領収書の発行を拒否されたりする事例もあり、家のメインテナンスや設備の故障でクレームをしようにも、相手がベトナム語しか分からないなどの問題もある。

②交通

ハノイでは外国人向けの公共交通が発展していないため、外国人駐在員が利用する主な通勤手段は自動車である。車はタクシー会社やレンタカー会社との契約車である。ベトナムは道路事情も悪く、交通ルールやマナーも守られておらず、交通事故による死者が、近年は毎年1万人以上となっており、外国人が自分で車を運転できる環境にはない。

③買物

ベトナムには、現在のところ日系の百貨店、スーパーなどはない。以前ハノイにも日系資本の西友があったが、現在は台湾系の資本に買収されている。それでも、日本の食材、調味料、インスタント食品などは、ハノイ市のスーパーにも出回るようになっている。 また、日用品についても特に困ることはない。しかしながら、日本の書籍を扱う店もないので、国外から送付してもらう以外にない。

④子女の教育

外国人の子弟用の教育機関がハノイ市にある。日本人学校(小学校、中学校)、インターナショナルスクール(小学校、中学校)があり、日本人補習校がある。なお、外国人用の高校以上の学校がベトナムにはない。また、日本人の子弟用の予備校や学習塾もまだない。

⑤医療

外国人用の医療施設がハノイ市にある。 ハノイ市には、SOS、フランス病院、ファミリープラクティス医院がある。駐在員は一般的に海外旅行傷害保険に加入して赴任するが、このような外国人用の医療施設では現金で支払いをする必要がなく、治療が受けられる所が大多数である。これは保険の種類にもよるので、赴任前に確認することが望ましい。ハノイにおける上記の病院は日本語通訳者がいる。

⑥ハノイにおける日本人会

最近、ハノイにおける日本人の集まり(サークル、クラブ等)が益々増えている。そのサークルやクラブの参考者は日本人だけではなく、ベトナム人もいる。殆どのクラブは日本文化及び日本のことに関するクラブで色々な活動を行っている。例えば、商工会、日越文化交流協会、ハノイ剣道愛好会である。商工会では定期的に「日本祭り」を開催し、参考者に日本祭りの雰囲気を伝えている。又、他のクラブはハノイ自転車友の会、ハノイテニスクラブ、越南写真クラブ等であり、同じ趣味を持っている人たちが集まっている。こういうようなサークル及びクラブは日本人の他、さらにベトナム人に対して、情報共有または経験交換先となっている。